Viscuit(ビスケット)とは?
Viscuitというプログラミング言語があります。
文字を使わず、絵だけでプログラミングが表現されています。
文字が読めない小さな子供や右脳派の人におすすめなプログラミング言語です。
ちなみに、お菓子のビスケットのスペルは Bから始まります(Biscuit)。
Viscuit の始め方
Viscuit の公式サイトはこちらです。
⇒https://www.viscuit.com/
パソコンの場合はそのままブラウザで実行できますが、スマホの場合はアプリをダウンロードしなければならないようです。
ビスケットであそぶ(やってみる)をクリックします。
「ちびっこ」「がっこう」「じゆうにつくる」の3つがありますので、「じゆうにつくる」を選択します。
小さい子供でしたら「ちびっこ」でも大丈夫ですが、機能が少ないのでヘルプ通りに実行できない可能性があります。
注意事項をよく読み、好きな色を選びます。
鉛筆のマークをクリックします。
プログラミングの画面が表示されます。
練習1:雨粒が上から下に落ちるプログラム
右側の鉛筆のアイコンをクリックすると、画面が変わります。
この画面で自由に絵を描きます。
雨粒の絵を描いてみました。
元の画面に戻ると、右側に雨粒が出現します。
その雨粒を掴んで、左側のオレンジ色の場所に移動させます。
次にメガネのアイコンを掴んで灰色の場所に移動させます。
Viscuitのプログラミングの特徴はこの「メガネ」です。
メガネの左側は変化前、メガネの右側は変化後を表しています。
このメガネの左右のレンズに雨粒を乗せてみましょう。
このとき、右側のレンズ雨粒を少し下にずらします。
メガネを作ったことにより、画面左側のオレンジ色の領域にある雨粒が、下へ移動していきます。
一粒だけだと寂しいので、オレンジ色の領域に雨粒をたくさん置いてみます。
すると、雨がザーザーと降っているかのように動きます。
使い方はマスターできましたか?
縦に動く雨のプログラムが作れたアナタは、きっと横に動くカニのプログラムが作れるはずです。
応用して実行してみましょう。
練習2:カエルがジャンプするプログラム
Viscuit の実行画面を表示します。
そこから鉛筆のアイコンをクリックします。
まずは一つ目、カエルの絵を描いてみました。
描き終わったら左下の○ボタンを押します。
もう一度鉛筆マークを押します。
右側に前回の絵が出てきますのでそこをクリックします。
すると、お絵かきスペースに薄く前回の絵が表示されます。
本当はコピペできたらいいんですけど、できないようなので頑張ってカエルをなぞります。
コレがViscuit を使うデメリットですね。
なぞることすら学習のうちと思えるぐらい純粋で幼い子供ならいいのですが、ある程度成長したらコピペしたいと思うので。
効率化を学ぶのもプログラミング教育の一環ですので、やはりViscuit はお遊び程度に考えておいた方が良さそうです。
右側に前回使った色が出てくるので、それを流用します。
最初のカエルに変化を加えて、ジャンプしているカエルを作ります。
消しゴム機能がないので、矢印マークで1ターンずつ戻るしかありません。
描き終わったら、○ボタンを押します。
実行画面に戻ってきました。
カエルを左の緑色の領域に配置します。
真ん中の灰色の領域にメガネを配置します。
メガネの左側には、変化前のカエル、つまりジャンプする前のカエルを置きます。
メガネの右側には、変化後のカエル、つまりジャンプした後のカエルを置きます。
ジャンプしたので、少し上にズラしておきます。
するとどうでしょうか。カエルはジャンプしたまま降りてきません。
と言うことで、降りてくるプログラムも追加します。
2個目のメガネを配置し、左側にはジャンプしたカエル、右側にはジャンプから降りた後のカエルを配置します。
ジャンプから降りてきたので、少し下にズラすように置きます。
緑色の領域を見ると、今度はカエルが上下しているのが分かると思います。
カエル以外の動物や植物をドンドン増やして、楽しい画面を作ってみてください。
バグ?
一つだけ気になった点があります。
ウェブブラウザの大きさを変えたり、拡大/縮小表示などをすると全部消えてしまうこと。
バグなのか私のPC環境のせいなのか分かりませんが、消えてしまう時があります。
この説明ページを書くためにブラウザを最大にしたり縮小させたりしていたら、画面がリセットされて全部消えてしまいました。
本気を出してプログラミングをするには、やはり他の言語を使った方が良いと思います。
Viscuit は、消えても悔いがない程度の簡単なプログラムを作る用ってことで。
Viscuit は簡易的なプログラミング言語で、ほんの数時間・ほんの数日だけプログラミングを体験したい場合にオススメです。
本格的なプログラミングを勉強したいなら、Scratch (スクラッチ)をオススメします。
Viscuitはプログラミング習得において遠回りです
Viscuitは、幼児であれば絵を描くだけで楽しいかもしれません。
マウス操作の練習にもなるし、決しては悪くはないです。
しかし、もしこれを何時間もかけて勉強して極めようと思っているのなら、言い方が悪いですが『どうかしてる』と思います。
私の娘がこれを極めようとしていたら、私は全力で止めに入ります。
プログラミングを楽しむための入門として捉えるのがベストだと思います。
Viscuitでプログラミングを学ぼうとするのは、あまりにも不毛です。
実際のプログラミング言語とかけ離れすぎていて、実践ではあまり役に立ちません。
たとえて言うなら、ピアノを弾くのが目標の子にリコーダーを練習させているのと同じです。
リズム感覚やメロディーの取り方などの耳を鍛える練習にはなるかもしれませんが、目標が全然違いすぎて遠回りしている感が否めません。
だったら最初からピアノを練習した方がいいのでは?と思いますよね。
もちろん、それでもリコーダーの練習から入りたい人はそれでいいんですけど。
マウス操作に慣れるためとか、短時間でプログラミング講座を開きたいとか、未就学児にプログラミングを教えたいなどの明確な目的がある場合のみ有効な手段なのかなと感じます。