Scratchでできること
Scratchを使ってなにをすればいいのか分からないという悩みがある小学生のために、少しヒントになるようなことを考えてみました。
興味やレベルに合わせて選べるよう、いくつかのアイデアを紹介します。
1. 迷路ゲーム
概要
キャラクターを矢印キーで動かし、ゴールを目指すゲーム。
壁にぶつかるとスタート地点に戻る。
ポイント
- 初級: シンプルな迷路を作り、キャラが壁に当たらないように動かす。
- 中級: 制限時間をつける、鍵を拾わないとゴールできない仕組みを作る。
- 上級: 敵キャラが動いて邪魔をするようにする。
作り方
- 背景を迷路にする(「ステージ」→「背景を選ぶ」)
- キャラクター(スプライト)を作る(ネコや自分で描いたキャラを選択)
- 矢印キーで動かす(「イベント」「動き」ブロック)
- 壁に当たるとスタート地点に戻る(「調べる」「動き」ブロック)
使うブロック
- 「旗が押されたとき」(スタート設定)
- 「X座標を○、Y座標を○にする」(スタート位置に戻す)
- 「もし○(色)に触れたなら」 → 「X座標を○、Y座標を○にする」(壁に当たると戻る)
- 「もし○キーが押されたなら」 → 「X座標を○ずつ変える」(矢印キーで動かす)
2. 音楽演奏プログラム
概要
ボタンを押すと音が出る楽器アプリ。
例えば、ピアノやドラムを作れる。
ポイント
- 初級: キーボードの特定のキーを押すと音が鳴る。
- 中級: いくつかの楽器を選べるようにする。
- 上級: 録音機能をつけて、自分で作曲できるようにする。
作り方
- ピアノの絵を背景にする(またはスプライトで鍵盤を作る)
- 鍵盤スプライトを作り、それぞれに音を設定
- キーを押すと音が鳴るようにする
使うブロック
- 「旗が押されたとき」
- 「もし○キーが押されたなら」 → 「○の音を鳴らす」
- 「見た目を変える(色を変える)」(押したら色が変わる)
3. じゃんけんゲーム
概要
プレイヤーがボタンを押すと、コンピュータとじゃんけん対決!
ポイント
- 初級: 「グー・チョキ・パー」のボタンを作り、コンピュータがランダムに手を出す。
- 中級: 勝敗を判定し、得点がつくようにする。
- 上級: プレイヤーの勝率を記録する、相手が少し強くなるアルゴリズムを入れる。
作り方
- 自分の「グー・チョキ・パー」ボタンを作る
- コンピュータがランダムに手を決める
- 勝敗を判定し、表示する
使うブロック
- 「旗が押されたとき」
- 「このスプライトがクリックされたとき」(ボタンを押す)
- 「○から○までの乱数を出す」(コンピュータの手を決める)
- 「もし○なら」(勝敗判定)
- 「○を言う(2秒)」(結果を表示)
4. キャッチゲーム
概要
上から落ちてくるアイテムをキャッチするゲーム。
ポイント
- 初級: キャラを左右に動かし、リンゴをキャッチする。
- 中級: いろいろなアイテムを追加し、得点が変わるようにする。
- 上級: キャラごとに能力を変える、アイテムがランダムな動きをするようにする。
作り方
- キャッチするキャラクターを作る(かごやキャラ)
- 落ちてくるアイテムを作る
- キャッチすると得点が入るようにする
使うブロック
- 「旗が押されたとき」
- 「X座標を○ずつ変える」(矢印キーで動かす)
- 「Y座標を○ずつ変える」(アイテムが落ちる)
- 「もし○に触れたなら」 → 「スコアを○ずつ変える」
5. クイズゲーム
概要
問題が出され、正しい答えを選ぶと得点が入る。
ポイント
- 初級: 「○×クイズ」を作る。
- 中級: 3択や4択問題を出せるようにする。
- 上級: 問題がランダムに出るようにする、自分で問題を作れる機能をつける。
作り方
- 問題を画面に表示
- 選択肢のボタンを作る
- 正解ならポイントが増える
使うブロック
- 「旗が押されたとき」
- 「○を言う(2秒)」(問題を出す)
- 「このスプライトがクリックされたとき」(ボタンの選択)
- 「もし○なら」(正解判定)
- 「スコアを○ずつ変える」
6. アニメーション作品
概要
キャラクターが動くストーリーを作る。
ポイント
- 初級: キャラが動いてしゃべる。
- 中級: 背景が変わる、効果音を入れる。
- 上級: 選択肢でストーリーが分岐するようにする。
作り方
- キャラクターと背景を作る
- セリフを話すようにする
- 動きをつける
使うブロック
- 「旗が押されたとき」
- 「○を言う(2秒)」
- 「X座標を○ずつ変える」(歩く)
- 「コスチュームを次にする」(アニメーション)
まとめ
最初は参考書を見ながら作るのがおすすめです。
オリジナルのプログラムを作る時は、まずは最小限の機能で作ってみて、あとから得点機能を付けたり効果音を付けたりと、少しずつ改良していくと作りやすいです。
最小限の機能とはどこまでを指すのかを、子供の力で切り分けられるようになると素晴らしいです。
機能を分割して小さい単位にしていくことは、プログラミングにとって重要な技術です。
いきなり全部の機能を盛り込むのではなく、小さな単位から挑戦してみてください。