絵本作りの宿題
中学校学習指導要領では、技術・家庭の授業で「幼児の生活と家族」について学ぶとされています。
幼児遊びの意義や幼児とのかかわり方を学ぶそうです。
その一環として、絵本作りが課題として出されることもあるそうです。
苦手なお子さんは頭を抱えてしまうような課題です。
そこで、中学生の家庭科向けに絵本作りのヒントになりそうなことを提案していこうかと思います。
年齢別に考える
子供の年齢によって絵本を作る目的が変わってくるので、年齢別にどのような絵本を作るか考えましょう。
0歳の絵本
0歳は、幼児じゃなくて乳児と言います。
まだ母乳やミルクを飲んでいる時期の赤ちゃんです。
生まれたばかりの0か月から12か月まで、月齢によっても様子は違いますが、ミルクを飲み、おかゆのような赤ちゃん用のご飯(離乳食)を食べ、ハイハイをしたりつかまり立ちをしたりする時期です。
喋れたとしても、まだママ・パパ・ブーブーぐらいしか喋れません。
会話はできないぐらいの年齢です。
この時期にオススメなのは、簡単な単語の絵本です。
まだ視力もほとんどないので、淡い色よりもはっきりと認識できる原色の方がいいです。
ストーリー仕立てになっている絵本ではなく、感覚を刺激する絵本がいいですね。
「くるま ぶーぶー」
「りんご ころころ」
のような、簡単な単語や面白い語感の単語を使うのがおすすめです。
似たような単語ばかりが並んでいても大丈夫です。
「いないいないばあ」のように、ただひたすら何ページめくってもいないいないばあを繰り返すだけの絵本も、0歳児には人気です。
1歳の絵本
1歳になると、スプーンやフォークを使って自分でごはんを食べられるようになったり、歩いたり走ったりができるようになります。
音を楽しむだけの0歳児に比べて、意味のある言葉が通じるようになります。
2語文という、2つの単語で形成されている文章も理解できるようになります。
「ぼーるは どこかな?」
「この あかいまるは なにかな?」
「どこかな?」「なにかな?」と問いかけると、指をさしたり答えてくれるようになります。
2歳の絵本
入園前の1年間です。
トイレの練習をしたり、一人で着替えたり、自分でご飯を食べたり……。
入園に向けてのトレーニングをします。
イヤイヤ期と呼ばれる時期でもあり、素直に言うことを聞いてくれなくなることもあります。
たとえば、靴を左右逆に履いて、それに気付いたお母さんが履き替えようとすると「イヤだー」と大泣きする。
そんな、ちょっと大変な時期でもあります。
この時期はしつけ系の絵本がおすすめです。
トイレの絵本、食事のマナー絵本、着替えや靴を履くのを促すような絵本、遊具やおもちゃで遊ぶときは順番を守ることを教える絵本、はみがきの絵本……。
そういったしつけ絵本がおすすめです。
2歳だと、まだ「歯を磨かないと虫歯になる」「順番を守らないとみんなに嫌われる」のような、失敗して反省を促すものではなく、純粋に歯を磨こうだけの物語で大丈夫です。
3歳~5歳の絵本
幼稚園でいうと年少~年長さんぐらいの年齢。
もうこの時期になると、だいぶお話しの内容が分かってきます。
ちょっと難しめのお話でも分かります。
起承転結を意識した物語でも良いですね。
2歳までのしつけ絵本は「楽しく歯を磨こう」というテーマでしたが、3歳~5歳なら虫歯菌がやってきて痛くなっちゃうという展開があっても良いかと思います。
ただし、結末はハッピーエンドで。
歯医者へ行って虫歯は治る、これからは毎日歯磨きするよなどと、物語を発展させていくと良いでしょう。
6歳~の絵本
6歳になればもう入学です。
入学準備のための絵本がおすすめ。
そろそろ「児童書」と呼ばれる、文字メインの本に移行する時期です。
子供自身で読むことを想定して、少しずつ文字数を増やしていき、読了に時間がかかる絵本もいいですね。