音楽とプログラミングの関係
必修化されたプログラミング教育。
文部科学省は、算数や理科、音楽などからプログラミングを学ぶように言っています。
音楽!!?
音楽がなぜプログラミングの学習になるのでしょうか?
音楽がプログラミング学習をサポートできる理由
音楽とプログラミングの間には、多くの共通点があります。
音楽が得意な子供がプログラミングを学ぶことで、より効果的に理解できる理由を紹介します。
リズムとシーケンス
音楽はリズムやテンポに基づいて構成されています。
これはプログラミングにおける「ループ」や「シーケンス」に非常に近い考え方です。
例えば、プログラミングで繰り返し処理を行うループは、音楽の繰り返しフレーズと同様に、一定のパターンで進行します。
音楽を通じて、子供たちは自然にこの概念を理解できます。
作曲とアルゴリズム
音楽を作るときには、特定のルールや構造に従って音を配置します。
これを「アルゴリズム」と見立てることで、音楽的な思考がプログラミングの問題解決に役立つのです。
たとえば、音階の規則や和音の組み合わせは、条件分岐や関数の考え方に似ています。
音楽から学べること
最初に、このページで扱う「音楽」は、芸術的に音を楽しむためのものではなく、楽譜に従ってメロディを奏でる行為としての音楽であることをご理解ください。
楽譜を見てみると、様々な音符や記号が使われていることに気づきます。
楽器を演奏する際は、楽譜に記されたリズムや音程をその通りに再現します。
音楽をプログラミングに置き換えると、楽譜を書く作業がプログラミングに相当します。
そして、楽譜通りに演奏する部分をコンピュータが担当します。
音符、休符、シャープ記号、リピート記号など、同じ楽譜を使用すれば、同じ曲が演奏されるのと同様に、プログラミングも同じ手順で同じ結果が得られます。
楽譜には、曲の速さ、拍子、音符、休符、音程など、多くの情報が書き込まれています。
プログラミングでも同じように、どの音を何秒鳴らすか、どれくらいの間停止するかをコンピュータに指示する形で進めていきます。
自分で作曲する練習
メロディーを作るのではなく、リズムを作ることから始めます。
ピアノを習い始めた子供が、最初にリズム譜を見ながら手を叩いて練習することがありますが、ここではその逆のアプローチを取ります。
まずは「タン タタ タン、ターン タ タン」といったように、リズムを自分で口ずさみます。
そして、そのリズムに合わせてリズム譜に書き込んでいきます。
これが音楽プログラミングの第一歩です。
さらに上達したら、五線譜を使ってより複雑な作曲に挑戦することも可能です。
ただ音楽を楽しんでいるだけに見えますが、使う機器や取り組む題材が違うだけで、実際にはこの作業がプログラミングに通じているのです。
ですので、もしピアノを習っていたり音楽が得意なお子さんがいるなら、プログラミング教室に通う代わりに、こうした作曲練習を始めることをおすすめします。
音楽を活用したプログラミング教育のメリット
音楽を使ってプログラミングを学ぶことで、子供たちが得られるメリットについて考えます。
創造力の伸びる学習体験
音楽は感性を刺激し、創造力を引き出す力があります。
これにプログラミングを組み合わせることで、論理的な思考とクリエイティブな表現の両方がバランスよく育ちます。
音楽を通じてコードを書き、その結果をすぐに耳で確認できるため、学習への興味やモチベーションも高まります。
自然なフィードバック
プログラムが正しく動作したかどうかは、目に見えないことが多いですが、音楽を使うことで即座に耳で確認できるという利点があります。
音楽プログラミングでは、作ったコードがどんな音楽になるかを瞬時にフィードバックとして受け取れるため、試行錯誤が楽しい学びに変わります。
音楽的才能をプログラミングでさらに広げる
音楽が得意な子供たちは、その才能をプログラミングに生かして、さらにスキルを広げることができます。
音楽制作はもとより、音響デザインやゲーム音楽、さらにはインタラクティブなメディアアートの世界に進むことも可能です。
プログラミングを通じて、新しい表現の形を追求し、音楽の可能性を広げましょう。
まとめ
音楽が得意な子供たちにとって、プログラミングは単なる技術の学びではなく、音楽的創造力をさらに伸ばす新しい道具になります。
音楽をプログラムに変え、コードを音楽に変える体験は、子供たちにとって楽しく刺激的な学習体験となるでしょう。
これを機に、音楽を愛する子供たちがプログラミングの世界にも足を踏み入れ、両者を融合させて新たなクリエイティブな可能性を追求できることを期待しています。