抽象的思考と具体的思考
抽象的思考を知るためには、具体的思考と一緒に考えるのが分かりやすいと思います。
「抽象的」と「具体的」は対義語になっています。
抽象的思考と具体的思考は、物事の捉え方や考え方の異なる二つの側面を表しています。
抽象的思考とは?
抽象的思考とは、具体的な事象から共通点を見つけ出し、概念や法則として捉える思考のことです。
- 特徴:
- 全体像を捉える: 個々の事象ではなく、全体的な特徴や共通点に着目します。
- 概念化: 具体的なものを抽象的な概念に置き換えます。
- 一般化: 特定の事例から普遍的な法則を導き出します。
- 例:
- 「リンゴ、バナナ、みかん」から「果物」という概念を導き出す。
- 「犬、猫、鳥」から「動物」という概念を導き出す。
- 「走る、飛ぶ、泳ぐ」から「移動する」という概念を導き出す。
具体的思考とは?
具体的思考とは、抽象的な概念を具体的な事例に当てはめ、より詳細に理解しようとする思考のことです。
- 特徴:
- 詳細に分析する: 抽象的な概念を具体的な要素に分解し、分析します。
- 視覚化する: 抽象的な概念をイメージ化したり、図に表したりします。
- 事例に当てはめる: 抽象的な概念を具体的な事例に当てはめて、理解を深めます。
- 例:
- 「果物」という概念を「リンゴは赤くて丸い」「バナナは黄色くて長い」など、具体的な特徴に置き換える。
- 「動物」という概念を「犬は4本足で歩く」「猫は毛がふさふさしている」など、具体的な特徴に置き換える。
- 「移動する」という概念を「車が道路を走る」「鳥が空を飛ぶ」など、具体的な事例に当てはめる。
抽象的思考を鍛えるゲーム
具体的思考って、対象となるものをよく観察してそれを言語化するだけなので、それほど難しくないんですよね。
国語の作文能力は必要になってきますけど。
でも、抽象的思考って共通点を探したり概念を考えたりするのが少し難しく感じます。
そこで、抽象的思考を育てるのに有効な、誰もが知っている有名ゲームを2つ紹介します。
あるなしクイズ
概要
「あるなしクイズ」は、ある単語のグループには共通する特徴があり、別のグループにはその特徴がないというクイズです。
プレイヤーは、提示された単語の「ある」と「なし」のグループに基づいて、その共通点や法則性を推測します。
遊び方
- クイズを出す側が、いくつかの単語を「ある」と「なし」の2つのグループに分けます。
- プレイヤーは「ある」と「なし」の単語を観察し、どんな共通点があるのか考えます。
- その共通点を見つけて答えます。
例
- ある: さる、いぬ、とら、ねずみ
- なし: ねこ、りす、かめ、つる
- 共通点: 「ある」のグループは、干支に含まれる動物。
マジカルバナナ
概要
マジカルバナナは、連想ゲームの一種です。
プレイヤーが順番に、前のプレイヤーが言った単語から連想される別の単語を言います。
テンポよく進むため、反射神経や発想力が問われる楽しいゲームです。
遊び方
- 最初のプレイヤーが「マジカルバナナ、バナナと言ったら…○○」と、バナナから連想される単語を言います。
- 次のプレイヤーは、前の単語から連想される別の単語をすぐに言います。
- テンポが落ちる、または連想が成り立たない言葉を言ってしまったら負けになります。
例
- プレイヤー1: 「マジカルバナナ、バナナと言ったら黄色」
- プレイヤー2: 「黄色と言ったらレモン」
- プレイヤー3: 「レモンと言ったら酸っぱい」
これらのゲームは、考える力や発想力を鍛えるのに最適で、グループで楽しむのにぴったりです。
プログラミングにも必要な力
抽象的思考は、プログラミングにも必要な力です。
共通点を見つけ出し、同じ作業はまとめて行い、できるだけ簡単にプログラミングします。
動作を共通化することは、プログラミングの醍醐味でもあります。
ぜひコツを覚えて、ワンランク上のプログラミングを目指してみましょう。