髪の長い男の子
娘が仲良くしているお友達に、髪の毛が長い男の子がいます。
小柄な子で、いつもポニーテールをしています。
ある日、ママ友たちと公園へ行った時に、その親子に会いました。
ママ友にとってはその親子は初対面ですが、子供同士は同級生なので、軽く挨拶をしました。
その親子が去った後、ママ友たちの会話で「へぇ、あの子男の子なんだー。可愛らしいから女の子かと思ったよ」という話が出てきました。
「今は男の子でもピンクの服を着たりするからねー」なんてジェンダーレスについて話したりして。
昭和生まれの私たちは、ピンク=女の子というイメージを少なからず持っていたけど、今はそれほど違和感ないですよね。
男の子は髪を伸ばす理由がなきゃいけないの?
でも一つだけ、私にはどうしても引っ掛かったことがあります。
『ヘアドネーションするために伸ばしてるのかな?』
私は、その子が髪の毛を伸ばしている理由を聞いたことがありません。
もしかしたら、ヘアドネーションのために伸ばしているのかもしれませんし、そうじゃないかもしれません。
でも、私の娘は「ヘアドネーションするの?」なんて一度も聞かれたことがありません。
その男の子と同じ、肩より少し長いミディアムヘアなのに。
女の子が肩よりも長く伸ばしていても何も言われないのに、男の子が肩よりも長く伸ばしていたら「ヘアドネーションするの?」って言われちゃうのはなぜだろう。
それって「ヘアドネーションハラスメント」じゃない?
これは、ロングヘアの男性だけじゃなく、女性にもあることです。
私は、ヘアカット動画やヘアアレンジ動画を見るのが好きなのですが、腰より長いスーパーロングの女性が髪の毛を切る動画を見たときのコメントにゾッとしました。
『ヘアドネーションしないの? もったいない』
自分が自分のために腰まで伸ばした髪を、自分のためにヘアカットして何が悪いのか。
なぜヘアドネーションをしなかったことを責められなければならないのか。
本当に不快でした。
スーパーロングを切るということ
実は私も昔、腰以上のスーパーロングの時期がありました。
20~30年前かな。
当時はヘアドネーションなんてなかったので、髪の毛を寄付するなんて考えもしなかったのですが、今は知っていて当たり前の時代になってきましたね。
でももし、当時の私が髪の毛を切った翌日「なんでヘアドネーションしなかったの?」なんて聞かれたら、すごくモヤモヤすると思います。
大切に大切に育ててきた髪の毛。
命の次に大事といっても過言じゃないぐらい大切な髪の毛。
それを切るって本当に勇気がいります。
最初からヘアドネーションのために髪の毛を伸ばしている人は別として、自分のために髪の毛を伸ばしている人が髪の毛を寄付せずに捨てるって、そんなに責められることなのでしょうか。
ちなみに、私がスーパーロングをバッサリ切った理由は、後ろの席の子達がひそひそ声で「あの長い髪の毛、気持ち悪いよね」と言っていたからです。
あ、辛い思い出www
寄付は強制じゃない
モヤモヤした感情を吐き出すためにバーッと書いてしまいましたが、髪の毛を必要としている人がいることは理解しています。
私や私の家族がその立場になるかもしれません。
お金の寄付と違って、髪の毛の寄付には長い年月がかかります。
持っている者にしかできない寄付でもあります。
だから、何もしないで捨ててしまうのはもったいないと思ってしまうかもしれません。
私が髪の毛を切った時代にヘアドネーションがあったら、寄付していたと思います。
自分でも、若くて美しかったあの長さの髪をただ捨てる事しかできなかったのは、もったいなかったと思います。
それでも他人にどうこう言われたくないです。
髪の毛を長く伸ばしている=ヘアドネーションではないこと、ましてや男の子が髪の毛を伸ばしている=ヘアドネーションではないことは頭の片隅にでも入れておいていただきたい。
モヤモヤの吐き捨て、失礼いたしました。